旅立つ人が一番不安なのだ

ついこないだ、同期が会社をやめた。入社してから最も仲が良くなった友人の一人だ。
入社した私の代は、私が最も年上で、長らくみんなとの距離感を一人で感じていた節がある。やはり一つ年下なだけで弟がいるというのが大きいところだと思う。兄弟の関係性を思えば私の方が上!という長年の上下関係が影響してあったのだ。
そんな中で私を対等な人間として見て接してくれていたのが彼女だったんじゃないかと思う。

しかしながら最近は長らく疎遠の一途を辿っていた。彼女が異動するまでのことだ。仲良く時を過ごせていたのは。それまでが濃すぎたというのもあったのに、なぜこんなことになってしまったのだろうか。
ここ数週間考えざるを得なかった。
友人を一人遠くに旅立たせてしまうことにあたって、だ。

入社してから、六年も経つと色々とある。小さくてランドセルを背負っていた子供がオトナみたいな身長になる。それくらいの年月だ。
仕事の波はどうしたって違う部署だとあわない。私は私の周りにいる人とばかり時を過ごすようになる。
そうやって三年かけてジワジワ疎遠になっていった。

昔何かで読んだ。
自分が良好な関係を保ち続けられる友人の数には限りがある、と。それでいくと、その輪から彼女は出てしまっていた。すでに。

たとえそうであっても、彼女が更に遠くへいく決意をした中で、かけがえのない友人だったということを再認識した。とても悲しかった。だけど、本人が一番不安なのだ。船を漕ぎ出す決意をした人に向けた言葉は正しかっただろうか。
私は信じている。彼女の進むその道の先に、彼女が望んでいたものを捕まえる未来があると。

そんな彼女に恥じない私でいたい。

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